株式会社MIYOSHIさんにお借りしたSL-EVで旅をしています。
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SL-EVの特集ページ⇒http://www.3yoshi.jp/product/slev/sl_ev.html
9/23(金)の17:41に、群馬県の富岡市を出発した続きです。
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富岡市から山間部へ
けっこう暗くなってきましたね。
雨もまた強くなってきたので、より注意して運転します。
峠道に入りました。今回の旅の成否は、ここを無事に乗り切れるかどうかにかかっています。燃費走行を徹底します。 https://t.co/1Y0cj92pkr
標高を確認したら、170mくらいでした。
これから向かう内山峠は、標高1000mくらいあるはずです。
かなり上りますね。
峠の途中で、人間もバッテリーも一休み。あと10km持ってくれれば行ける!
内山峠の途中のここらへんで一休み。ライトを消すとガチで真っ暗で写真撮れないので、かわりに地図データをアップします。たぶんもう少しで峠を越えられるかと。 https://t.co/ZGfIV2ChBl
数時間前と同じ現象が起きたので、適時休憩する事にしました。
まだバッテリーは残っていますが、上り坂が続くとパワーダウンしてきますので、うまいことペース配分します。
休憩をはさみながらも着実に進んでいるので、まあまあ順調かなと思いました。
次のチェックポイントの佐久まではまだ30kmくらいあります。
ずっと上り坂なので、バッテリーは予想以上に減っています。
でも峠さえ越えれば後は下り坂ですので、どうにかなるはずです。
峠はあと15kmくらい。
大丈夫です。
きっと越えられます。
バッテリー表示とかモーターの反応を見ながら、運転と休憩を交互に繰り返しました。
でも自然と、休憩をとる間隔が短くなってきます。
雨も強くなって、少し不安になってきました。
コンビニがありました。
民家もありました。
お願いすればコンセントを借りて充電できるかもしれませんが、それもちょっと恥ずかしいです。
まだバッテリーも残ってるし、もう少し進んでみましょう。
燃費も考えて、時速20~30kmくらいで運転し続けました。
ハザードを点けながら左端を走って、後続車には抜いてもらう事にしました。
トンネルに入りました。
中央線にポールが立っています。
これでは後続車が私を追い抜くのに危険が伴います。
でも追い抜かなければ、きっと渋滞させてしまいます。
「お願いだから後続車来ないでください!」
と祈りながら、少しだけスピードを上げて運転しました。
凄くドキドキしました。
無事にトンネルを出ました。
幸いにも、1台も後続車が来なかったので、迷惑をかけずに済みました。
たまたま後続車が来なかったから良いようなものの、すごく危険な事をしてしまいました。
反省と後悔をしました。
すぐさま、次のトンネルがありました。
「どうしよう、トンネル内でパワーダウンしたら本当に危ないから、ここで引き返すべきかも」
と思ったのですが、結論が出ないまま入口を通過してしまいました。
また後続車が来ないように祈りました。
そして、『もし自分が原因で大きな事故が起きてしまったら、取り返しがつかない事になる』と気づいて、怖くなりました。
もう自分だけの問題じゃないんです。
もし何かが起きてしまったら、色々な人に大きな迷惑をかけてしまいます。
そう思うと、めちゃめちゃ怖くなってきました。
私は今まで7年かけて130ヶ国を旅してきましたが、そのどんな記憶よりも強い恐怖でした。
鏡は見ていませんが、顔から血の気が引いて真っ青だったと思います。
2つめのトンネルは、無事に出る事ができました。
幸いにも後続車は1台も来なかったので、何も起きずに済みました。
ですが軽率な行動をしてしまった事を、本当に後悔しました。
バッテリーなくなりました
トンネルを抜けてちょっと進んだ所で、初めて聞くアラーム音がしました。
バッテリーの絵が点滅しています。
今度こそ本当にバッテリーが無くなってしまったようです。
本気でやばいと思いました。
念のために書いておきますが、SL-EVは何も悪くありません。
バッテリー残量が少ない事を承知で峠を上り続けていた私の責任です。
スマホは使えたので、Googleマップで現在地を確認しました。
峠越えまではあと4kmです。
また、1kmくらい先に、『峠の茶屋』があります。
そこまで行けば充電させてもらえるかもしれません。
もう恥ずかしがっていられません。お願いしようと思います。
でも、あと1kmを安全に進める確信がありません。
平坦な1kmなら大丈夫ですが、ずっと上り坂の1kmです。
試しに車を降りて押してみましたが、それは無理でした。
すごくドキドキしながら、電源をオンにしてみました。
バッテリーが回復していて、モーターが動く事が分かりました。
どうしよう、、、
あとちょっとなら運転できそうですが、1km進めるかどうか、、、
賭けてみるか、、、
引き返します
峠の途中で引き返す決断をしました。バッテリーが無くなりそうなので、安全策をとります。
やめました。
例えトンネルが無かったとしても、安全な位置で停車できなかったら非常に危険です。
かなり戻る事になりますが、ここでUターンして引き返す事にしました。
これで、今日中に目的地の鹿教湯温泉まで行くのは不可能になりました。
ドヤ顔で移動経路を発表したのに、それを達成できないのは恥ずかしいです。
SL-EVを貸して頂いたMIYOSHIさんにも申し訳ないです。
でももし交通事故になってしまったら。
それはもっともっと怖くて申し訳なくて、そして恥ずかしい事です。
なので引き返す事にしました。
MIYOSHIさんには、あとでちゃんとお詫びしようと思います。
モーターが動いたので、Uターンする事が出来ました。
幸いにも、トンネル内はずっと下り坂だったので、パワーダウンする事もなく普通のスピードで運転できました。
その後も下り坂が続いたので、無事に進みました。
民家の灯りが見えました。
もう何のちゅうちょもなく、駆け込むようにしてお願いしに行きました。
「こんばんは、私は〇〇と申しますが、電気自動車で旅をしていまして……」
助けてもらいました
無事に充電させてもらえる事になりました。
本当に、本当に安心しました。
充電できることも嬉しいですが、ここまで安全に来られた事が、本当に嬉しく思います。
数十分前までは、本当に絶望していましたから。
事故を起こしたり、そうでなくても誰かに多大な迷惑をかけてしまうかもしれないという事が、本当に不安で心配でしたから。
『本当に』という表現が続いてしまいましたが、それ以外に言葉が見当たりません。
心の底からそう思い続けていましたから。
とても親切な安藤さんご夫婦。
ここから先の事をしっかり書きたいのですが、諸事情によりここで区切ります。
つづく